オランダから遥が帰ってきたのは12月26日で、成田空港から府中警察へ。
私はすごく喜んだ。
府中警察署はお金持ちで、建物だって設備だって、きっとよいにちがいない!
競輪場と神社のあがりで、府中市はたぶん大金持ち、
全日空の成田ホテルなんかより府中刑務所もとい府中警察署のほうが、
ドロボーを放りこんで置く監獄?だろうとなんだろうと
居心地がいいにきまっている、新築らしいし!
なんでそう思ったか。
府中市で私はけっこう長いこと朗読を教えていたから。
それ以前にも、府中の指圧の名人にながいことお世話になっていたから。
遥はたぶんヘトヘトだろう、
オランダは外食禁止だし、私に2年も送金してくれたので極貧だろうし、
それに加えて会社勤めと物書きの両立で極度の睡眠不足。
府中警察?! いいじゃないの、あそこは大金持ちよ!?
はははは。それで、それはほんとうにそうだったのだ。
六畳一間みたいな監獄で、
だーれにも会えない、なんにもできない、私にも連絡しなくていい。
しまいには飽きちゃったらしいけれど、
眼むりにねむって、おいしいお弁当がだまって出てくる!
成田空港に1週間後連れ戻され、なんやら手続きがあって、
次に新宿に転居?するのだって全日空もちだから「タダ」である。
遥ちゃんは、げんきになって、
新宿まで迎えにいった健とおかあさん(私)を外に出て待っていた。
日本語はペラペラだけど、私の娘だけれど、
このヒトはもう外人、
お箸がつかえなくて
・・・ナイフとフォークのひと
なのだった・・・。