明日は息子の卒業式で、
いまさらそんなところに見物がてら出かけたら迷惑にきまっているから、
あきらめてしまった。
迷惑を承知しながら、
以前、私はずーっと息子たちのライブ活動を見物していた。
我が国では、世代を気にせず若い人と意見交換をするなんて夢のまたユメだ。
でも私はどうしても縁のない若者と「討論」がしたかった!
思いもよらない意見を聴いてみたかった!
政治家じゃないけど、それは私の一生のテーマだったのだ。
だから20年以上もライブハウスに通い、敵意と迷惑そうな視線に耐え、
少なくともじぶんより40はトシ下の人たちのあいだに立って、
わかりもしない彼らのバクダンみたいなオンガクを聴いたのだ。
あやうく難聴になるところだった!
ウッカリばかでかい音をたてるスピーカーのまん前に立ったりしたからだ。
こんども、私は、どうしても卒業式が見たかった!
息子の通う職業専門校の同級生たちを、その何人かを見たいワケである。
20年下のクラスメイトと20年上の息子が毎日ベンキョー。
本人にとってはとんでもない苦しみだったにちがいないが、
学校(!)から帰って、今日はどんなことがあったの?と彼にきくと、
苦しいような、おかしいような、みょうにヘンテコリンな話をして、
もう私はゲラゲラ笑っちゃって、
あったこともないのに贔屓(ひいき)の子が3,4人できちゃって、
なんとかしてその実物がみたいわけである、卒業式をやるなら。
息子には毎日あってるから、卒業証書を受け取るところは見なくていい、
でもクラスメイトの、傑作中の傑作ちゃんをなんとかして見たいのである。
息子にわるいから、そういうことはキッパリあきらめたけれど、
前から予約していた美容室に、解約したけど解約をさらに解約し、
これが最後かもしれないと、以前からのざんばらチリチリ髪にしてもらった。
遥と同い年の美容師の斉藤さんは、いまは仙川の美容院にいる。
むなしい試み。でもま、いいか。
斉藤さんにも会いたいし。
できた! この頭だと、朝、手でひっかきまわせばいいし、
ドライヤーがないから、ちょうどいい。