My Mother said that I never should play with the gypsies in the wood, The wood was dark; the grass was green; In came Sally with a tambourine. I went to the sea-no ship to get across; I paid ten shillings for a blind white horse; I up on his back and was off in a crack, Sally tell my Mother I shall never come back. -Songs of Mother Goose-
2016年7月8日金曜日
魚やさん
「あっ、くぼ、さん」
控えめな小さな声がきこえて、売り場と魚の調理場を隔てるガラスの向こうに、
にこにこしてうれしそうに手をふるメグちゃんがいる。
メグちゃんは、「メールに書きましたよね、そうここで働いているんです」と、
私と職場の先輩の両方に説明しながら、急いでこっちに出てきた。
彼女の長男はもう幸福な中学生になった。
メグちゃんは、私が幼稚園の園長を辞めた時、このブログを立ち上げてくれた。
そのまえ、園長になりたてのころだけど、PTAの会長さんを引き受けてくれた、
だから私には忘れられない人である。
あの頃はブログを開くしかさしあたりどうしようもなかった。
今、私の眼のまえに黒いゴム靴で立っている彼女はすごくきれいだ。
魚をさばく仕事場になっちゃったんですと、ためらって笑う姿が輝くようなのである。
大きなエプロンをかけて、その下はガバガバの黒いズボン、赤色のシャツブラウス。
髪は白い布でおおわれて、全部なんとなく曲がって膨らんでいるのがいい!
育ちのいい彼女になんてよく似合う装束なんだろうか。
いい日だと思って幸せになる。
売り場の私のほうに、すぐこだわりなく出て来たのも、嬉しいことの一つだった。
努力ができて、自由にふるまえて、包丁技能に苦戦し
それが役にたたない仕事なんかじゃない。料理もすごくじょうずになる!
なんて賢い人なんだろうと、その選択ぶりが私にはうらやましい。
ついつられて、新鮮、獲れたてのサバを買ってしまう。
生活クラブ生協デポ。以前は彼女とはお客さん同士、売り場で会ったものだ。
私の周囲の若い30代は、職場で上司のパワハラにあって今や息も絶えだえである。
でもここでは命名からして、職場の正義と原則が守られているのだろう。
・・・雇うほうと雇われるほうが調和している。努力とともにシッカリ平和なのに相違ない。