びっくりしたことに、スズメってミカンを食べない。
半分にしたミカンをパンくずの周りにおいたら、
警戒して、こわごわ、横にあるパンをつっついて、もうビクビク。
あんまり居心地がわるそうなので、
ミカンはかたづけたけれど、むかしはヒヨドリがりんごやミカンを、
たしかちょんちょんと食べたものだ。
だから、私はこの柿の木に林檎なんかつるしていた。
いまうちの四角いちいさな庭は、スズメが占領して、
それはそれで制空権ができ、ほかの強そうな鳥は寄ってこない。
息子がいうには、こんな雨の日には、柿の木の葉っぱの裏にかくれて
雨をよけているんだとか。
そういえば、葉がちらちらと光りみたいに揺れている。
不規則だ。
文字も小鳥もよく見えない。
手術をしよう。
なんとかして。
午後になってブックオフに行く。
さがしている本は見つからない。
脚立(きゃたつ、懐かしい単語)に腰かけて、
別の本を読み、・・・その本を買う。
「子ども達へ、今こそ伝える 戦争 子どもの本の作家たち19人の真実」
19人・・・長新太と、山下明生、の本は持ってる。
とくに長新太はホンモノの変人なので、
私なんかよくわからないのに、
なんだかもう完全にこれこそ「ヒト」だという気がして、
つい、見ると買ってしまう。なんさつも持ってる。
愛読なんかできもしないのに。
この本のトップバッターはその長新太さん、まず読んだけど脚立の上で。
よくわかる、でもやっぱりわかったわけじゃない、という書きっぷり。
プロってこういうことなんだろうかしら。
と、つい買ってしまった。
1800円が891円になっていた。