My Mother said that I never should play with the gypsies in the wood, The wood was dark; the grass was green; In came Sally with a tambourine. I went to the sea-no ship to get across; I paid ten shillings for a blind white horse; I up on his back and was off in a crack, Sally tell my Mother I shall never come back. -Songs of Mother Goose-
2013年1月13日日曜日
オランダ・ロッテルダム 昼
アパートメント・ホテル
ロッテルダム駅からトラム(路面電車)に乗って、meent で降りる。
世田谷線(むかし玉電)の駅みたいなところで降りてすぐのマンションの5階。
建築家の事務所兼住居。
私が借りた一週間、持ち主はデン・ハーグの持ち家で彼女とくらすのだとか。
建築家の家らしく、機能的なデザインですっきり。
ホテルみたいだが、台所も、洗濯機も、洋服ダンス(作りつけ)もあり、居心地がよい。
暮の三〇日に先発した健が、リックと遥の住いから移動して合流。
大きく広いガラス窓。メタリックと木製の組み合わせ。
台所のガラス窓のむこうに見える景色が気に入った。
ビル街なのに道路が運河の跡のようにカーヴしている。そのカーヴに沿って、両側のビルが
やわらかく曲がった稜線を見せて建ち、曲がる必要のない建物はそれぞれ道なりに並んで、
曲がらずにいる。自動車が縦一列に並んで停まっている。
カーヴした道路の真ん中に緑がかった歩道があって、
時々誰かがそこを歩いていく。
台所と反対の居間から眺めると、
このアパートメントが大きな十字路に面していることがわかる。
たぶん日本で金曜デモにいった際の国会議事堂前の道路ぐらいか。
両側に歩道があり、自転車道があり、車道があり、真ん中がトラムの敷道だ。
写真を撮ろうと思うけれど、街路樹の枝にさえぎられて、
むこう側の建物は、見えるけど、写真が撮れない。
春になればこの大きな枝には若葉が芽吹いて、夏は緑の葉が風にそよぐのだろう。
絵葉書のような景色。
信号機のヨコに、ひとりぼっちの太った紳士が立っているけれど、
黒いコートのその人は、姿勢よくエックス脚で、足をふんばっている。
ひとつ向こうの信号の前は、真紅のコートを着た金髪の老婦人、
たびたびかがみこむのが不思議だ、
なにをしているのかと見ていたら車椅子を押しているのだった。