2014年2月16日日曜日

雪のあと


今日はお天気
風がさわさわ さわさわ
木が身震いしたのだか
風が浚っていったのだか
二階の窓から見るどんな大木の枝にも
雪のあとなんか
ひとつもない

バス道路で二日動けなかった黒い乗用車も
今日は姿を消した

路上でくらす人たちは
どこでどうしたのだろうか
記録的な大雪の日
あの人たちは
凍死したところで
身元がわからず
死者の数に
数えられることもないのだと
どこで
きいたのか
よんだのか
タケシがそう言った



2014年2月9日日曜日

オランダのチューリップ


朝起きて、30センチの物差しで測ったら
物差しが雪の中にもぐってしまった
60センチの物差しをそろそろ刺したら
コツンと植木鉢の土にあたって
目盛りをみると40センチ
雪はぼんぼりのように植木鉢をまるく白くしている

遥がオランダから送ってきたチューリップを11月に植えた
緑の葉先がこないだ土の中からちょっと空をのぞいていたけど
いまチューリップは雪の下でなにを考えているのかしら
雪は雪でいいのかしら
オランダは寒い国だからいいのかな
それとも
商業用の球根は温室でだいじにされて寒さには弱いのか

小さい庭のなかでみんなびっくり
水仙もスノウ・ドロップもヒヤシンスもかじかんでいるのだろう
白い雪と黒い土のさかいめで
ああ、こまったなとは思わずに


2014年2月3日月曜日

都知事選挙・私の選択


ぐらぐらしたけど、今でもぐらぐらしてるけど、
けっきょく法律をガンコに守ろうとする人がいいと思うことにした。

区役所や市役所を、「都民の権利を守る場所」にしようと考える都知事がいい。
労働基準局にテコ入れし、教育委員会と教育基本法について議論ができ、
保健所のシゴトを重視、福祉行政をきちんと復活させようという人がいい。
弱者のための法律を熟知している都知事がいい。

自分と友達と子どもと孫の利益代表をえらぶことにしたい。

宇都宮さんが共産党、社民党、緑の党の推薦を受けるのだって、
考えてみれば彼の自由じゃないの。
それにこの三つの党が政権をとるなんて、だれが考えたってユメ物語だ。
政治をイメージで考える習慣はだまされやすい習慣である。
ハズレも多い。

宇都宮氏は当選するのか。それとも予想通り落選するか。
当選して、バッシングにあって都議会でひとり立往生するのかどうか。
心配はとりあえず日弁連会長だったという剛腕と政治力に、私は期待したい。
六法全書を片手に理屈で仕事をする弁護士たちがついている人だ。
98万人(前回)の支持者の中にだって、知恵者がたくさんいるにちがいない。

宇都宮氏が落選しそうだから、ゼネコンの利益代表を選ぶのか。
宇都宮氏が議会で政府与党のバッシングにあうから、戦争利権代理人を選ぶのか。
共産党がキライだから、税金は権力ムラの金庫だとカン違いしてる男を都知事にするのか。

しかたがない。今回こそ私は自分の利益代表に投票する。
選挙に宇都宮さんが勝っても負けても。

もとをただす。
現在の安倍政権下で一番だいじだな思想はそれだと思う。
三権分立の原則を平気でないがしろにする政治家は、
芸術がわかっても、カンがよくても、どんなに良い人でも、けっきょくのところ、
「原発ゼロ」実現について無力だろう。

司法・行政・立法が低級不公平だと、ほんまものの知力が育たないからである。

脱原発を実現させる知識やパワーを確保することは、
どんなリーダーを選ぼうとタイヘンなことにちがいない。
フィンランドのオンカロ(世界で唯一の核の最終処分場)を小泉さんは見学したそうだが、
オンカロの核処分達成目標時間は10万年後だというではないか。

行動力や、科学的頭脳、理想、忍耐力。そして人間を理解しようという気持ち。
そういう「原発ゼロ」実現に不可欠の知力は、
育てなければ生まれないものだ。
各都道府県の首長が率先して、老いにも若きにも、自由に学ぶ権利を保証しなければ、
励まさなければ、知力は、萎縮減少するしかないのである。