2013年6月5日水曜日

明治公園の反原発集会で思ったこと


6月2日。
全国的な、を目標にした反原発集会にひとり参加。
けっこう決心して出かけた。
ひとり、はどうやら慣れたけれど、身体の調子だの、仕事のことだの
ついぐずぐず考えてしまう。

会場について、樹木の陰をさがした。
どこかの地方からきた「革新懇」の旗。その横の地面にじかに座って。
はやく着いてヒマなので、友人にメールしてみた。
ひとりは体調が整わず今日はパスしたとか。
もうひとりは会場にいるそうで、
あっちの方かとそっちを見た。
でも立ち上がるのも、混雑をかきわけるのもオックウで、そのままひとりでいる。

なかなか集会は始まらない。
太陽がじりじり照りつける。みんながお天気でよかったと言い合っている。
蕗の煮付けを作ってきた、これは母の日に嫁がくれた梅干、
なーんて元気がいい。
一人でいる私に敷物に座るように言ってくれたり、飴をぎゅっと渡してくれたり。
日陰の風がすずしいし、居心地もいい。

私は知らなかったんだけど、集会は明治公園と芝公園で行われたのだ。
明治公園の集会は地方代表たちのリレートークであり、
芝公園では大江健三郎さん、落合恵子さん、澤地久枝さんなどなどが演説。

いやあ集会がはじまると、違和感。
ここに集まってくる人たちは、デモの初心者ではないはずだ。
地方から集まってくるにせよ、私のように都内ひとり参加にせよ、
「万難を排して参加しよう、原発を即刻停めてほしいから、
外国に売りつけるなんてトンデモナイから、
明日の運命が心配だから」
そんなふうにあらかじめ考えて、ここに集まってきた。
いろいろ聞いて読んで、いろいろ自分で絵も描き字を書きもして。

大震災から2年がすぎた。
今日までにたくさんの集会があった。
そんな感じの人たちを前にして、なんでまあ司会者や舞台の上にいる人たちは、
みんながもう知っていることばっかりを繰り返すのか。
私だけじゃない、かたわらの青年たちも辛抱がまんの薄笑いをしている。
だんだん真夏がちかづいているのだ。
かんべんしてほしいなーと思う。
抗議デモの出発を待って、何時間かをムリにも過ごすのだ。
おさだまりの視点、耳タコの批判、あたらしくない情報をがまんして聞くのは
苦痛である。

この日の集会参加は、両公園合わせて3万人弱。デモ行進が8万人。
二年前とくらべて、あきらかに集会参加人数が減少している。
そうか今度からは私もデモだけにすればいいのかと思った。
考えてもらいたい、工夫してもらいたいことだ。