2013年7月24日水曜日

選挙がすんで

新聞のコラムに鎌田慧(さとし)さんの短文が掲載された。
「選挙がすんで」というタイトル。
こう書いてある。

 「期日前投票所に人影がなかった。投票率が低かったら、
 団票の多い与党が有利になる。不安を感じたが、予想通
 り自民党の圧勝だった。野党側の四分五裂は眼を覆うばか
 りで、民主党への批判票は共産党に流れ、沖縄と脱原発の
 運動が、糸数慶子、山本太郎さんを辛うじて議会に送った。
   いま、ピースボートに乗船して、ベトナムのダナン港にむか
 っているのだが、これから先を思うと気が重い。自民党は  
 「絶対安定多数」に自信を深め、改憲準備を進めのだろう
 が、その前に米国側の要請を受けた、「集団的自権」行使
 の合憲解釈にむかうであろう。
 憲法第九条二項が禁止している「国の交戦権」を認める閣議
 決定をして、内閣法制局と対立するのだろう。また原発の再
 稼にこだわる安倍首相の圧力に、原子力規制庁はどれだ
 けできるか。
 戦争と原発への反対を表明している公明党は、閣内にいて
 どれだけ抵抗するのだろうか。国会議員を選んだわたしたち
 は、国会の外にいて、戦争と原発再稼動への批判の声をさ
 らにさらにひろげ、本気で行動すべき正念場を迎えた。
 まず安倍政権は秋に「秘密保全法案」を提出しそうだ。昔の
 自民党のような数に任せた傲慢政治を許さない、日本の平和 
 と安全をつくる、共同の運動がこれから必要とされている。」

全文である。こんな字数で、こんな指摘ができるなんて、鎌田さんはすごい。
とにかく、秋はもうそこまでやって来ている。どんぐりは木の上でもう実をつけ、
糸トンボも水辺からふわっと飛んできた。
本当に安倍政権はこの秋、「秘密保全法案」を提出するのだろうか。見てみたい。
なんの秘密を保全するのだろう?
みんなの政府なら、なんにもみんなにかくさない、おおらかな政府であってほしい。
秘密より日本人の不幸の回復を、みんなの必要をまず満たす政府がいい。
アメリカの要請がなんだろうと、交戦権禁止をうたう自分の国の憲法を守ってほしい。

選挙の結果を知りたくて、ひさしぶりにテレビをみてビックリした。
ニュースキャスターというのか、昔でいえばアナウンサーだけれど、
女の子の目がおかしい。なんであんなに恐ろしいようなぎらぎら眼玉なのときいたら、
カラーコンタクトのせいだと、よく知っているヒトはそれが当然のように話す。
半カツラかぶってバレないと思っているらしい初老の誰それが、政治家だったり
大学教授だったりって、もしかしたらそっちのほうが印象がよいのだろうか。
これじゃあ、私のように容貌にめぐまれない者は立つ瀬がない。こんなありのままを
認めない不自然な世界が、いいわけないとウンザリだ。

選挙や政治を思うまえに、なんだかもう、そっちでイライラしてしまう。
事実をありのままに歪曲せず伝えることが役目の者が、男も女も内面は問題にせず、
化粧おばけとなり果てて、毎日がパーティーといわんばかりの格好だなんて。
なんでこうなったのか、さっぱりわからない。
こんな世界が、私たちみんなにとって居心地がいいわけがない。
平和や安全や、共同の運動は、自然を無視してのし上がりたい人間に指導されて
うまれるものだろうか?

なんだか手に余る現実がのしかかる昨今だ。
本気。正念場。
本気も正念場も、行動も、ほんと手に余る。