2015年11月3日火曜日

困難読書


おなじ内容の本を二冊、図書館で借りて、貸だしの期限が超過しても返せない。
なにしろ、「ウィキリークス」という名の本。一冊は日本人が書き、もう一冊はドイツ人が
書いている。読みやすそうな単行本だけれど、もちろん、どんなに読みやすく書いてもらっても
私の場合、じきにお手上げになる。インターネットを使っての世界大戦争の話だから、
まずもって、インターネット用語に私の頭がぜんぜん耐えられない。
もう一回、以前見てさっぱり判らなかった映画を観ることにする。
考えてみると、あの映画はこの二冊の本の、解説みたいなものだったと思う。
ご存じベネディクト・カンバーバッチ主演・・・ザ・フィフス、エステイト。
映画を観たら、二冊の本に書かれている事柄に多少とも近づくことができたような。
この世は、私が住んでいる世界とはもはや全然ちがうのかもしれず、それがおそろしい。

今朝は何十年ぶりかで、芥川龍之介の『河童』を読んだ。
問い なんでそんな本を読むのか今さら。  答え そこにその文庫本があったから。
もういやになってしまってこまる。この河童の国に行った人の話だけど。
午前中いっぱいかかって読んだあと、もしかしたら私は鬱病かもと。
ヒョロ~んとそんな気になってしまうなんて、老人にはよくない本だと痛感。

文化の日。

今日は文化の日のつぎの日の朝である。
きのうは山にいて、すがすがしかった。
風は秋風、すずしげに、さわさわと吹くのである。
たどりついた場所は休日なのになぜか人が少なく、
紅葉も終わり落葉が始まり、・・・傷んだ気持ちが落ち着いたというのでもなかったが、
温かく太陽が輝いて、音もなく夕暮れになった。

ところで今朝は『河童』を読んだのが運のつき。もうなんだかズーンと暗い気分。
午後からやっと洗濯、床にワックスがけ、絨毯を変えて、野菜をきざんで。
そして壜と缶をすてに行ったら、肩を横からつっつく人がいた。
にこにこして立ち話。笑顔によけいなものがなくてスッキリ、サッパリ、立派なひとである。
それで気分を立て直すことができた。うれしい。私にしては上出来と思う。
人脈というとあんまり良い感じがしませんが、たとえ壜と缶を捨てる場所でも、
そういう人にばったり会ったりすれば、危うく憂鬱と闘えるし助かるわけなのね。