2012年12月7日金曜日

今回の選挙は


「誰を選んだらいいかまるで判らない」
みんながそういう悲鳴をあげているんだとか。
バカ言っちゃちゃこまる、と思う。
誰が信用ができ、どの政党がウソをつかないのか、なんて。
わかるはずがないじゃないの。
ただでさえ日本人は「たてまえとほんね」がみんなちがうのだ。

サラリーマンは飲み屋で言うことと会社でいうことがちがう。
先生は生徒に言うことと職員会議で言うことがちがう。
私たちはあっちの友に言うこととこっちの友に言うことが微妙にちがう。
仲間に言うことと、自分の夫や妻に言うことまでちがっちゃう。
アーティストだってめったに本音なんか言わない、ウソばっかりだ。
・・・・たてまえとほんねがおなじだと「失職」しちゃうんだもんね・・・。

認めよう、たしかに、はいはい、はい、
私たちは今、そういう国民であり都民である。
それがワルイというヒマはない。選挙まであと10日しかない、冗談じゃない。
政治家は信用できないらしい。信用する時間もない。
しかしそういう自分は誰かに信用されているのか。
何年もかけて、信用できる友人の1人でもできたのか。
さっぱりわかんないのよ、いまさらそんなこと。

でも、そんなでもこんなでも、わかることはある。
選挙の争点はわかる。
争点、つまり絶対にゆずれない一点だけは。
それが今度ほどわかりやすい選挙はない。
今回の選挙は「原発やめるか・やめないか選挙」である。
原発をやめるか・やめないか、その一点を自分でシッカリ決定したい選挙だ。
人生は、いのちあってのモノダネではないか。
もう一度五十四基の原発のどれかが爆発事故を起せば、わが国土はどうなるのだ。
それは、どう考えたらいいか判らない、なんてこととはまったくちがうだろう。

おおざっぱにいうと、
原発やめない、は自民党と、それからもちろん石原・橋下コンビの党である。
その他7党は、口では、とりあえず脱原発。
十年かけて廃炉、というのが「新党日本」「日本未来の党」「新党大地」。
すぐやめる、というのが「共産党」とか「社民党」とか。
(東京新聞を読むと主張が表になっているから見やすい。)
そうかどうかしらべてみてくださいね。

私は思う。
できるかできないか、信じられるか信じられないか、
そればっかり言い立ててどうなる。
投票権を持つ圧倒的多数者の支持があれば、「できない」は「できる」に変化する。
投票もしないで、「信じられません」なんてことばかり言うのは無責任だ。
私は全原発の即時永久停止を願う。
したがって私は、すぐやめる、に投票したい。
十年って、0才のあかちゃんが10才になるまで?! 待てない!
そのあいだに何人の総理や都知事が交代し、何基の原発が事故を起すのか。

2011年3月11日。それが去年だなんて信じられない、
もう何年も苦しんできたような気がする1年9ヶ月だったと思う。
フクシマ原発の問題を、いったい世界はどう見ているのだろう。

世界保健機関 WHOはどう考えているのだろう。
国際原子力機関 IAEAはどういう判断をもっているのか。
欧州連合 EUの考えは?

1996年4月、チェルノブィリ事故から十年目。
WHO、IAEA、EUはウィーンで国際会議を共同主催したという。、
ここに参加した各国政府関係者、原子力専門の科学者や医学者たち、
世界最高の情報と知識をもつこれらの専門家たちは、
この福島の事故がいつごろ終わると考えているのだろうか?
日本だけでなくこの地球がどうなると判断しているのだろうか?

世界にむかって窓をあけ、情報をかくさず、人間的で政治力のある都知事を、
たしかに原子炉を全部廃炉にしようと闘う都知事を、まずは選びたいものである。