2013年2月11日月曜日

英語劇


英語劇の台本をつくる。
ドクター・スースの初等教則本みたいな本を、ある日先生がもってきてくださった。
リズムをだいじにスピーディーに読むやり方に、私はワクワク、
このクラスの修了式の舞台「作品」をつくるとすれば、これだ、と思った。
エドワード先生はアメリカの大学で演劇専攻だった方であるから、なおさらである。

年末になると、英会話のクラスが修了式になにをするか、相談を始める。
「ドクター・スースはどうでしょう?」
提案してみたら、すんなりみんな賛成。
エドワード先生も、
「イート、オモウ」

なりゆきで、たたき台を私が作るわけであるが、英語劇なんだからエイゴである。
三多摩の図書館には、原書があれば翻訳本がなく、絵本があったと思うと原書がない。
どうせ童話を下敷きにするんだから、とかるく考えたのが運のつきで、
参考書を確定するのに、とんでもなく時間がかかった。
これを下敷きにと決めたのは、けっきょく紀伊国屋で買った本。
原文英語が図書館になくて、友人にネット検索を頼み、なんとか見つけてもらった。
私はエイゴがよくわからないんだから、そういうことを言うもんじゃないと思うけど、
絵本の日本語が気にくわなくて、けっこう頭をかかえた。
ちいさな台本にも、筋書きとモチーフ(発想のモト)はあるもので、
翻訳をそのままにすると、ドクター・スースの言わんとするところがボケてしまう。
発想の原点がボケたら、みんなで元気よく演じることは不可能だ。

見つけた絵本とエドワード先生の以前の教材ふたつ。
三つの英文をまぜこぜ切り貼り、イラストも切って貼って、台本ができたぞと思うころ、
あっ、風邪をひいた、と思う瞬間があった。
それからの一週間は、咳と胸郭のあたりの痛みで、夜もおとおち眠れない。
めずらしい、夜も眠れないなんてちょっとドラマティックじゃないの、とオモシロイけど、
そろそろ死ぬのかなあ、と弱気になるのは私もそういうお年頃なのだろう。

「イートオモウ、ウン、オモシローイ」
12分ばかりのカンタンな劇。
先生に登場していただく場面つきだけれど、ダメとおっしゃらなかったのでよかった。

ネライをつけてた音楽と美術を担当する人に、うちに集まってもらい、たたき台をつくる。
お茶をのんで、お菓子を食べて、進行の段取りをつくるのである。
こういう時間が楽しいのよね。
修了式の出し物で、シロウトが集まってつくるわけだけれど、
どうせやるなら本気がいい。
そのほうがとても楽しい。