2013年2月15日金曜日

ライブとコラボレーション


コラボ、コラボと何年もまえから耳にしていて、いやだなと思っていた。
そういう外来単語に、ぜったい素直になれない、できるだけ日本語でしのぎたい。
辞書をひいてみたら、合作とか共同研究とかですって。
・・・ふーん、共同研究ね。

あした、梅が丘のリンキーディンクスというスタジオで、
7時から、息子がライブをひらく。
「かあさん、なにかやる?」
といわれた。
「私?!」
「うん、ひと枠あげるから、なんかやれば。」
ライブ見物をしはじめて15年ちかく。
リンキーディンクスには行ったこともある。
お客さんは少なくて、来てくれるのは多少とも知っている人ばかり。
このあいだ、私も小さなライブを主催しようといよいよ思って、
プレイヤーふたりに出演をたのんだばかりだ。
「やるかい? なんでもいいよ」
「なんでもって?」
「だから朗読でも話でも」
ライブで私が演説したらこまるでしょうに。

でも、こういうことがやりたかったので、作戦をたてた。
私はいま多摩市民塾というところの朗読のクラスの講師であるが、
そこに今回のライブにピッタリのヨシノさんという生徒がいるのだ。
独身、地味、たぶん50代、小柄、個性的、孤独、そうして自由。
そんな感じというだけで、ほんとうはなんにも知らないが、
朗読が美しい。
私の朗読のクラスでは、当人が選んだ文章を朗読するのであるが、
彼女の選曲はつねに詩的である。
日本語がもっている音律や深みが、
ライブに集まる人たちの詩心に、遠くからでもとどくといいなあ、と思う。

電話をかけてたのんだら、承知してくれた。
「すげえ」
息子がびっくり。
「こういうこと一度もやったことない人でしょ?」
そうだけどね。
日本にだってほんとうの大人もいるわけよ、あっちこっちに。

おーい、みっちゃんお願い、聴きに来てね?
場内煙草禁止にしてもらったから。