2014年12月8日月曜日

疲労困憊


くたびれた。3日まえの皇居見学のせいかもしれない。
皇居見学とは皇居をとりまく外庭を見るだけ。考えてみれば当然のことだけれども。
それで地下鉄二重橋駅前から、警察が定めた枠組みの中を延々と歩いたのである。
いったい何十万人が行列したのかしら。行きも帰りも行列はふくらむ一方で途切れない。
ボディーチェックがあるのが飛行場みたい。 

皇居をとりまく外庭は、言ってみれば新宿御苑のようなものだが、 みょうに味気ない。
「雑草がまるでないんだもの」と、連れて行ってくれたYさんが言う。
雑草をみんながきて抜いちゃうんだもの、奉仕の人が全国から有難がってやってきてさ。
冗談なのかしら? でも樹木には雑草が不可欠のものだろうと私も思う。
御苑だとか、明治神宮のほうがよっぽど雰囲気が瑞々しい。
官舎に住むということは、いかにお濠に囲まれ、専用病院を持つほどスケールが大きくても、
さる高貴な方がたのこういう・・・くらしは、大変なことだろう。
それに、休憩所と売店があるのにビックリ。皇居の売店!?

もしかして売店でお箸とか御猪口(おちょこ)とかを買い求めるとすると、
当然ながら?それは菊のご紋章つき。
こんなたくさんの見物人のナカには毎日それでごはんを食べちゃう人もいるだろう。
Yさんに、それって尊敬してるの違うのどうなのときくと、彼はクビをかしげて、
「さあ、どっちなんだろうねえ」
戦後日本の民主主義のもと、価値観ぐちゃぐちゃ、樹木と同じく受け身の官僚主義が、
けっきょく基本的人権のことなど考えもせずこんなヘンな記念品を作っちゃったのか。
いざ歩いて見学なんかしてみると、索漠たる住居の巨大出入り口なり・・・。

でも、今日見学したのはそとっかわ。中に行けば、天皇さんのプライベートなお庭もあって
そこは雑草もはえて、と。なぜって先の天皇いわく「雑草という名の草はない」。
あーあ、歩いたよなあ。Yさんの万歩計によれば1万歩にはならなかったようだけど。