2017年10月31日火曜日

冷酷な医者


友人が、所沢に住んでいる。
白内障の手術がすんだばかり。
手術は片目づつ、間をおいて、行うのである。
そうしないで両眼一度に手術をした人が、
あとでとても苦しんだという話を聞いたことがある。
そんなことをしたらアトがよくないですよという助言を
なぜ医者がしなかったのかと不思議だった。

そういうことは聞いて知っていたけれど、
今度の話はとても怖い。
両眼の手術がすんだら、大概の人はさっさと治ったのに、
友人は、手術が終わった眼が、まぶしくて眩しくて居ても立っても居られない。
サングラス(五千円!)を買い、黒い帽子を家の中でもかぶって、
光が眼に入らないようにしていると言う。

白内障の手術は、今はとても発達していてスグ終わってしまう。
入院する必要もない、ラクでよかったときくことが多い。
耳に入ってくるのはよいニュースばかり。
・・・・こんなヘンな話は聞いたこともなかった。

「こういうことが起こる場合もある」「なにも特別なことではありません」

それが眩しくてどうにもならなくなってからの医者の説明で、
三か月で治る人もいれば、半年、一年、三年かかる人もいる。
人によっては治らない場合もありますが、レンズの選択もまちがっていないし、
どこの医者に行っても同じことを言いますよ。

「眩しくてがまんができないんですけど」という相談に対する、
この冷酷な返事は、どこを押せば出てくるのだろう?
実際どこの眼科医のところに行って彼は、
手術後の異常について、他の医者が同じことを言う現場を見たのだろう?

聞けば、事前の説明もなかったという。
患者のもっともな不安に対する心遣いが、彼には一つもない。
なぜこうもみっともない医者ができてしまうのか、
慰めようもない、苦しい話だった・・・。