2018年2月12日月曜日

戦闘訓練の写真


今月6日の夕刊に、共同通信提供の前日5日撮影の写真が使われていた。
新聞の見出しは、
 陸自と米海兵隊 離島奪還の訓練 カルフォルニア州

キャンプ・ペンデルトンで撮られた写真前方に、壮年の陸上自衛隊員が一人、
銃を構え、迷彩服、長靴、戦闘用ヘルメット姿で、同じ構えのアメリカ兵達と、
砂浜に横たわって命令を待っている。背景は青い海と砂浜の水陸両用車「AAV」
そして米カルフォルニア州の海岸の藪である。この日本人の表情を瞬時クローズ
アップしたカメラマンはたいした感覚の持ち主である。いつのまにか戦争を始め
てしまっている日本人の、今日ただ今の表情を、活写報道したのだ。
それも陸上自衛隊と米海兵隊の、米国内における合同演習。

中年の自衛隊員はきっと家族持ちだ。年頃の男の子と女の子に学費がかかり、
家のローンもなんとか、それでパートに出ている女房がいるという顔つき。
背後で銃を構えている若いアメリカ兵とはちがい、顎にも頬にも我が日本国の
男はんの一般的生活感情が張り付いている。
あまりにもクッキリと表情がわかるので、彼が飲み屋で職業を隠して言う冗談
まできこえてきそうだ。
彼の陸上自衛隊における階級、従って給料は、企業の課長級

練習が長引いて、彼は時間がたつのを分刻みで待っていたのか。
遠景の若いアメリカの兵士も同じく待つ顔、待つ姿勢だ。