2017年9月24日日曜日

渋谷、セヴンスフロアーに行く


渋谷は 禍々しい。
まがまがしいという言葉に「凶」という漢字がつい浮かぶ。
凶々しく汚い街路、宣伝に煽られた禍々しい大群衆。

スマートフォンを買えというマイクごしの絶叫。
新曲売り出し巨大トラックの、辺りかまわぬ下等宣伝と空間占拠。
ビルの階段から5,6人で降りてくる不良の得意満面。

地下には今もあの本屋が残っているだろうか。
私はブンカムラしか、落ち着く場所を思いつけない。
 ライブの開始時間にはまだ1時間半もあった。

東急百貨店は美しいが、ぱらぱらとしか人はいない。
買おうと考えたこともない香水やバッグやドレスの回廊の突き当りが文化村だ。
しかしここも、ベルギーの怪奇絵画展かなにかの催しで、どっさりの行列。

・・・地下で、「笑う子規」という、とぼけた本を買っちゃって。
一句につき1頁をつかってある。
俳句。南 伸坊さんの漫画つき。天野祐吉さんの解説。

春風のとり乱したる弥生 哉
ぼんやりとほんわりと場違いの世界が手のひらにのっかる。
途方にくれたまま1時間15分がたった。

さて、セブンスフロアーは連れ込みホテル坂をあがって、セブンイレブンの上にある。
ホテル街のけばい建物に、映画館が喰いこみ。ライブハウスがまぎれ込み。
金子信雄か安倍徹?の映画特集をやっていてびっくり。

沖縄から今朝がた駆けつけたという少女ふたりのラップ?をきく。
自尊心のないただの「頽廃」だと思う。海水浴の思い出とかだって。
渋谷あたりの若者と表現がおなじなら、沖縄から彼女らを招く理由はない。

戦死した魂も敗北続きの基地反対闘争も、不滅の沖縄の王冠である。
皮肉にもそういうことに気がついてしまう。ほかならぬ沖縄にうまれたことにも、
安倍政権下の日本で投げやりになっていることにも、まるっきり関わらないラップってありか。