2017年9月28日木曜日

雨の夜中


2階の寝台はぴったりと2階の窓に沿って置いてある
窓をあけたまま横になると、虫たちの大合唱がきこえる
ききながら、いつのまにか眠ってしまう。

目をさますと辺りが雨でけむり、大気はシーンとしている
この角度からは屋根と空がみえるばかりだ。
煙る空間のむこうから、救急車のサイレンが近づいて、また遠くなる。
 
だれも見ていない真夜中ならば
雨はエンピツみたいな流れをつくり、シタジキみたいに光るのかしら
うちの団地の石畳は古くて、もはや不定形なデコボコだから

そんな遊びが地面にあれば雨のしあわせ
べつにジャングルにいるわけじゃなくても、水の響きは大きく、
どこやらの地平線めざして、雨は遠くへさらに遠くへ。