2020年9月15日火曜日

あらしの前に 9/24


昔は暴風雨が、けっこう大好きだった。
青山高校にかよっている時など、神宮外苑の樹木なんか見もしないで、
通り道はもう、なんだか知らないけど、水たまりがいっぱい、
帰る途中で、雨が横なぐりになり、暴風雨にかわったりすると、
やだやだ、わぁわぁと笑いながら、水たまりにわざと踏み込ん大騒動、
制服はぐしゃぐしゃ、運動靴もじゃぶぬれ、
信濃町めざして歩く友だちと大笑いしちゃって、いい気になっていた。

しかしそれから電車に乗る。
三つ編みにした髪の毛から雨水ぼたぼた、
頭のてっぺんからズック靴のかかとまでびしょぬれ。
水でガブガブ、歩くと靴から音がする。
電車には乗客がいるから、
迷惑が掛からないように車内入り口のすみで小さくなり、
新宿まで千駄ヶ谷、代々木と往き、新宿から京王線でまた棒立ち、
お客さんはみんな敬遠だけしてくれて、
だれからも叱られなかったけれど、我に返ると大変だった。

たぶん、見てくれがすごく子どもっぽかったのだろう。
大学の入学式に遅れそうになって、タクシーに乗ったら、
どこの高校に行きますかと聞かれた。
若く見られて、そのころでも、少なからずよろこんだみたいだ。
成績はビリから2番目。
だから大きくなりたくなかったのかも。

今は、暴風雨がやってくるとなると、修繕の代金のことばかり考えて、
楽しむってことが少ない。
まったくよろしくない。

さて。みっちゃんの「すいとんのひ」に、洒落た28行の大作、
大橋Mr.のお友達の「81才お誕生の祝い」の警句?が掲載されている。
「18才と81才のちがいとは」
    自分のことが何も分からないのが18歳、
    自分が何処にいるのか分からないのが81歳
もっとピリピリの傑作がたくさんあるのですが、

私は、自分なりに、これがロマンティックで好きですよね。