2012年9月12日水曜日

夏バテか?


イヤそうじゃなくて、老化の廊下に乗ったのかな。
朝、目が覚めると、起きたくない、となる。
本を読んじゃう。
ごはんがまずい。
とちゅうで食べるのをやめる。
でもなんだか太る。
薬をのまなきゃ、と思う。
一メートル先においてあるのに、
取ろうとすると、
ナイアガラの滝を見物に行くほどの決心がいる。
やめた、のまない。
立ち上がって、なにかをするのが、もうイヤだ。

で、また、本を読んじゃう。

ときどき、ものすごく悲しい。
たとえば、「津軽・斜陽の家」を読むと。
太宰 治の生家の、帝政露西亜の貴族にも匹敵する、
「よそごとのやうに読むことができなかった」(太宰 治)暮らしぶりについて、
読めば読むほど、もの悲しくなる。
そこで生きた人々の不幸もそうだが,
西日に輝くようなものであったとしても、
津軽の文化が、あとかたもなく沈没したのが、悲しい。
見たこともない日本の歴史・・・。
個人としての郷愁の行き場がないのが、悲しい。

二十日に劇団民藝の今野鶏三さんにおいでいただいて、
団地の管理事務所で、朗読をきく会を、鶴三会が行う。
ポスターに色をつけるのに、二週間もかかった。
ものごとを必要な順からサボる。
事務、がダメ。

老化とは、個人における突発性ストライキのことかも。

               「津軽・斜陽の家」  鎌田 慧著  詳伝社