2015年8月27日木曜日

ミッションインポッシブル/ローグネイション


ご存じトム・クルーズ製作・主演のシリーズ最新作を映画館で観た。
息子がチケットを買ってくれて。

映画ですけど。
座席に張り付いたほどビックリしてしまって、うわっ凄いこわいよとそればっかり。
どうしてトムが、いやもといイーサン・ハントが、あっちともこっちとも戦うのか、
そのあっちがアメリカでこっちがイギリスでしょ、そうだけど悪人善人入り乱れて、
どっちの国のだれを信用していいのかさっぱり。
なにゆえトムがどこぞの美人スパイの裏切りを許すのか、
美人がまたトムを一度は裏切ったくせにその都度ヘルプ(という感じ)しちゃうのか、
おたがい恋愛になりそうな気配が全然ないせいか、 どうも解せない。
そのわけを私なんかが考えてもムダだと結論したが、
さっぱり分からないから、凄まじいアクションと壮大な仕掛けに見入っているうち、
眠りそうになってしまった。努力は買うけど強弱がほとんどないもの、
テンポ単調のゆえか、緊張の果ての疲れゆえか、見ててぼんやりしてしまう。
だけど見てしまうのよ、退屈どころの騒ぎじゃないから!

このシリーズを最初に観たのは健がまだ小学生の時だった。
歌舞伎町、たしか? あの時は、私なんか、もっとよくわからなかった。
子どもたちみんなと暮らしていたころ。勉と遥とみんなで映画館に行ったのだ。
親の自分より、小さい健が「ミッション」とやらを理解しているらしい、と茫然としたっけ。

・・・そう、トム・クルーズもトシをとったのだ、とヘンところで嘆息。

だって。全事件が無事終息、収まったとき、くだんの美女がこう言うんだけど、
「探せるでしょ、私を」と色っぽく。
しかし、トム、もといイーサン・ハントは、この美女を探さないだろうなと。
なんかこう、もうアクションで精一杯、くたびれ果てたって顔。
ロマンスまで手がまわらんよ、という気持ちが大画面の中年トムのアップにありあり。
あんなにきれいな優れものの色っぽいスパイなのに・・・。

健に映画館の外に出てからきいてみたら、
なにがどうしてこうなったのか、もう観ている間中、わからなかったと言った。
かあさん、眠くならなかった? ときくので、ついふきだす。
「眠くはなったけど、私はこらえた」
「オレもまあ、なんとか居眠りとまではいかなかったけど」
図らずも、眠ってはだめだと、二人とも思ったわけである。
お金を払って映画館で眠るなんて分不相応だ、ということもあるけど。
一方、あんなにありとあらゆる努力をするトム・クルーズになんだかほだされちゃって。

いいじゃないか、まあ。
それでトムが大金持ちでいられるなら。
べつにファンでもないのにそう思っちゃって。