2016年2月17日水曜日

ある文章


なぜかわからずル・クレジオという人の文庫本を手にしている。
「海を見たことがなかった少年」集英社文庫。
読みにくい本で、遠近法の逆転と解説にある。
子どもの感覚のみを追って書かれた文章。

現実社会の約束事からは遠くにいる(解説)。

買ったおぼえがないけれど、昨夜うちの使わない本棚で見つけた。
なんとなく読みはじめたら気分が悪くなった。
夜読んで、明け方読んで、早朝に読んで、ざわざわと、おかしな気分。
遠近法の逆転とかにみょうに耐えられない。読みにくい。
たぶん、いつのことかそれで、読み始めたけど、放り出してしまったのだろう。

私がこの文体になじめないのは、
子どもの感覚のみ、で書かれたりしたらダメな人間だからだろう。
早くから子どもの感覚とやらから離れてしまった、
そんな私だから、
そういう文章が不快なのだ、きっと。

なつかしいような小説の、その懐かしさに耐えられない。。