2016年2月3日水曜日

今日の献立


健が夜勤なので、5時に夕食を食べてしまう。
彼はそれから11時まで眠って、出かけて行く。
外仕事。すごく寒そう。

ウナギのひつまぶし。鰻を食べるなんて贅沢だけど、
歯医者さんに行った帰り、安いから下高井戸の市場で一枚買い、
それを細かくしてそおっとフライパンで熱くして
ご飯にまぶすのである。
上からタレと山椒を一人前ぶっかける。
最初「ひつまぶし」を 、ひまつぶしと読んでしまい、
ひまつぶしってなんなの?とデパートの地下食品売り場で質問してしまい、
思い出すと自分のバカさ加減にそのたびくすくす笑っちゃう。

きんぴらごぼう。もちろん、人参と牛蒡の。それを胡麻油でよくいため、
出汁と醤油と酒、味醂なんかで煮て、ゴマをたっぷりかける。
5時にまにあうか、おお慌てで買いたての牛蒡と人参を切って灰汁をとって、肩がこる。

キャベツと胡瓜と生姜とシソの塩もみ。だし汁を少し。ポン酢を加える。
健が小皿にできるだけ少なく、一口ぶんだけ取って食べる。そんなのってありか。
どんぶり一杯つくった私としてはカッとしてるんだわよ、黙ってるけど。

なめこ汁。ふつうの味噌を二種類あわせる。今日はうまくできた。
私がつくるなめこ汁は、いつもはなんとなくまずい。


「不思議な国のアリス」を読む。
最近、神の手に助けられているかのように、読みたい本を手にする。
驚くべきはちくま文庫の「自分のなかに歴史を読む」阿部謹也著だ。
さんざん迷ったあげくめくらめっぽう買った本の書き出しが、上原専禄先生について!
父が敬愛してやまなかった方である。
「わたくしは巷(ちまた)の本読みにすぎませんから」
上原先生の断固たる謙遜について、
父は子どもの私に、なんど笑って語りきかせたことだろう。
以来、ちまたのほんよみ、という言葉は少女期の私にとって、
本格的に学問を修めた老学者の不思議な桃源郷というイメージとなる。
図書館でふとわきを見ると、台の上にオリアナ・ファラーチの新刊本が乗ってる。
イタリア人ジャーナリストのファラ—チの本がここにあるなんて。
遥が日本に帰ってくる直前、蔦屋でぶらぶらして何の気なしに買った本が、
「ぼくには数字が風景に見える」講談社。
読み終わったので遥にわたすと、乗り気じゃなかったのにたちまち読んでしまった。

「不思議な国のアリス」だけど、こんなにおもしろいなんて知らなかった。
読みながらころころ笑ってしまってびっくり。なんで小さい時はつまらなかったんだろう?
うちに少年文庫があるのに、図書館で本棚にあったのを借りて読んだ。
翻訳が素晴らしく、名高い挿し絵も今更ながらすばらしい。