2020年5月15日金曜日

貝殻を4枚ひろった


思いついて海へ行く。
ふつうの日なので、いまはもうだれもいない海、にちがいない。
海は蒼く淡く輝く緑色で、水平線まで何色にも色を変えていた。
輝くような一日で、だれもいない。
森戸海岸で駐車場に車を入れ、すこし歩いて、海岸へ。
子どものころ、自転車ごと落っこちて大怪我をした川が、今も海に流れ込んでいて
なつかしい。海岸にはすこし遊ぶ人もいて、
泳いでいる人、キャッチボールをしている親子。赤ちゃんもいる。
テトラポットで造成されたコンクリートの先で、水平線を遠くながめる外人たち。
・・・砂浜は足の裏にビロードのような感触だった。
東京は、歩く道路がすべて舗装されて、
ふだんはそれに慣れているけれど、自然は本当に懐かしいものだ。
波も、空も、風も、小舟も、すべてが動いて一瞬もとまらない。

私は砂浜で貝殻を4枚だけひろった。
白いのと、灰色のと、淡いピンクと、それからもうひとつも白い貝だった。