2011年10月31日月曜日

西洋人は向日葵よりも背が高い


娘がリックと日本を旅行する。
何日かうちにも泊まるのよ、といったら、友人がそれならお掃除をといい、
ある日私のかわりにせっせと働いてくれたのだけれど、その着眼点がおかしい。
リックは195センチ?
堀 辰雄ふうにいえば、オランダ人はヒマワリよりも背が高い。
だから、低いところはともかく (久保さんはよくお掃除するから)、
高いところが問題だというのである。
たとえばドアの上。たとえば本棚の上。たとえば階段の天井のほう。
冷蔵庫や食器戸棚・の上。
そうかもしれない。見えないところは、たしかに蜘蛛の天下かも。
おかげさまで、いまや、うちはさりげなくすっきりしている。
それはそうと、
リックってさ、見えたとしても「見ない」ヒトなんじゃないの、冷蔵庫の上なんて。

オランダに行ったとき、リックの実家にご挨拶にうかがって、おどろいた。
迎えにきてくださったリックのお父さんのクルマがホンダのフィット(私とおなじ)。
これはまあ、ときどきある話かもしれない。でも家までがまったくおなじタイプだった。
三階五部屋のテラスハウス! あらためて案内されなくても、どこがどうなっているのか、
自分の家のようによくわかって、落ち着きもしたし、おかしかった。
あのとき、庭は別として、オランダの家のほうがちょっと大きいとも思わなかったから、
あの家でもリックはドアの仕切りに頭をぶつけたりしていたのかしら。

おんなじような家を選ぶ親をもち、おんなじようなクルマを買う生活環境で、
おんなじようにロシアにでかけてロシア語を学ぼうとして。
ヒトがヒトと出会う場合、それとは知らず、
かれらはおたがいにわかりやすかったのかもしれないと思う。