2011年11月5日土曜日

チラシを読んだ


八王子に市民による市民のための
食品放射能測定室を作りましょう!

きのう若いお母さんからこういうチラシを手渡された。

今朝になって、ゆっくり読んでみたけれど、とてもよい考えだと思う。
質問にこたえるかたちのチラシ。
食品放射能測定室を作るための、寄付金も、つのっている。
500円である。
500円の寄付をおねがい、というのはすごくいい。
ウンドーみたいなことはできないというヒトは、500円、ためしに出せばいい。
測定室がその無言の力で、沈黙の気持ちで、できちゃう。
できてしまえば、たとえ今は気乗りしなくても、いつでも使える。

ただし詐欺だとこまるから、よく知ってる人あるいは振込み先に振り込む。
よく知っている人のなかに、そんなことを一生懸命やってくれる人がいるなんて
プレゼントみたいなものだと思う。
わけを話せば、
祖父だとか祖母にだって、500円ならもらいやすい。
私はオランダから来る娘に500円玉をリックの分とふたつもらうつもり。
それぐらい、もらったっていい話でしょ。

500円玉が好きなヒトは多い。
大きくて、安っぽくなくて、500円玉限定だと貯金しやすい。
アストリッド・リンドグレーンの物語のなかでも
「さすらいの孤児ラスムス」が私は大の大の大好きなんだけど、
ラスムスは5ヨーレ玉が大好きだ。5ヨーレって5円かな50円かな。
こども心って、こんなものである。
ええと。この話はここでは関係がない。

チラシに書かれた質問は五つあったけれど、

どうして市民が測るの?

答え①②③のなかで (あのう、私は③に賛成なんだけれど)
福島第一原発の事故以降、
自分や家族の食事の安全は自分で管理して守る社会になってしまったから。


同じような機関はあるの?

答え。
小金井市ではチェルノブイリ事故直後から市と市民の手で食品放射能測定室を
運営しています現在は市民からの測定依頼が絶えないそうです。
全国各地で続々と市民測定室が誕生しています。

これはすごい!
チェルノブィリ直後からというなら、25年間持ちこたえたということでしょ。
市民税を使えばつぶれない、つくるのにさほどお金もかからない。

手に負えない混乱国家。
食品を自分で管理して自分で守るなんて、いったいどういう見通しで?
見通しもまた、わが貧弱なる頭脳で考えるっきゃない社会になってしまったのである。
頭のいいヒトたちが今日の事態をまねき、今日の事態を解決できないでいる。

それならどうするのだろう? どうしたらいいのだろう?
思案投げ首、お手上げの毎日。
でもその解決のひとつが、食品の市民管理、ということかもしれない。
少しでも協力して、少しでも良心的な、気持ちのやさしい知り合いをつくって、
大勢のヒトたちで具体的な相談をしながら、地道な解決をする。
私はそれが、とりあえずわかりやすくて一番よい方法だと考えているんだけど。

きのうもわざわざチラシをもってきてくれたなんて、私の家は遠いのに。
それだけだって、すがすがしい気持ちのよい顔が見られて、うれしいことだった。