2011年11月7日月曜日

映画 人生ここにあり!

休日だから、下高井戸シネマでイタリア映画を観てきたと二男が言った。
「人生ここにあり」である。どうだったときいたら、
素晴らしかったそりゃあ、と言い、
あのね、感動のあまり涙がおれの目のふちまでせり上がって、
画面がうるんでなんにも見えなくなったから。
思わずタオルをだして涙を拭いたんだよ、その展開のたくみさに、だって。
うそばっかり。
私はげらげら笑ってしまった。
くたびれはてたぶかぶかの衣装で髪がのび放題、映画の登場人物とそっくりに
頬のそそげたルンペンプロレタリアートみたいな彼が、
タオルをリュックからだして涙を拭いたりしたら。
映画の登場人物たちが、観客席にいる息子に、こっちへおいでよと言いそうだ。
そっちへ行けたら、どんなにいいかと思う。
行ったり来たりする自由があったら。