2015年9月7日月曜日

1日というもの


朝、私はかごいっぱいのビンやカンを捨てに行った。
カンが落ちて転がって音をたて、急いでひろったけれど、人が見たからこまった。
ビンとカンを運ぶ籐のかごには小さな車輪がふたつ、取っ手がひとつ。
ぜんぶ捨てたからホッとして、かごをひっぱって帰りはゆっくり、
物語のなかのおばあさんよろしく、かごと並んで白い彼岸花を見物。
かたわらを通るたび立ち止まらずにはいられないほど美しい花である。
生成りの花冠が、少し離れてふたつ、それにまだ開花していないもうひと株かふた株。
月日のせいで黄味がかった白羽二重の色がこんなかしらと思うのだが、
花の離れ具合がまたよくて、引き立て役の雑草までがなくてはならぬ緑なのである。


深夜になって、もう眠くてふらふらしながら、DVDを見る。
「ベジャール、そしてバレエはつづく」
モーリス・ベジャール亡きあと、
バレエ団を引き継いだソリスト、ジル・ロマンとダンサーたちの映画である。
ジル・ロマンとバレエダンサーたちが美しいといったらないので、
見とれて、半分眠りながら二度も見てしまった。


一日というもの。朝と夜の間にクルマを運転してみっちゃんに会いに行き、買い物をし、
そこでは白菜とか豆腐とか豚肉とかトマトとか卵とかスイカまで買って、
みっちゃんとは話もしたし今後の打ち合わせもした。東京新聞も読んだし、
「12・12・12」というDVDまで、これはニューヨークはМ・S・Gで行われた
大洪水被災者救済のロック・フェスティバルの(ど派手な)ドキュメンタリーだが、
7時ごろそれも見たので、
私がおば~・・・~・・・さんになってしまうのも不思議はない。