2015年9月27日日曜日

雨の中


道志の「道の駅」に行った。
そこで大根を買いたい。
大根のために崖から転落ってばかばかしいけど。
ここの野菜は大根一本にも生産者の名前がついていて、どんなものも新鮮なのだ。

健がいいよと言って、連れていってくれた。
クレソンとか、木の枝に咲く真紅の実とか、「辛味」とかいうものもある。
それから、あけびを買う。細田さんの昔の思い出の中に、あけびもきっとあると思って。
病院の木下さんはどうやって耐えているのかしら、と思う。

「道の駅」はこれなら山中湖にいってしまおう、というほど山中湖よりであった。
昔はこんな遠い道を平気で往復していたのか。
最初は道志の水をもらいにきて、ついでに道志温泉によったものだけれど、
改築後のありさまがあんまりなので、温泉の場所替えをしたのだ。

そういえば九十九里浜に古い離れ家を借りて、毎年、こどもたちを乗せて・・・。
あの道のりはもっと疲労するものだった。遠いし混むし。
首都高も、箱崎あたりも、その先の京葉道路の混雑も、まーこわくて。
一度など、九十九里から台風の中を運転して桜上水まで帰ってきたのだ。
・・・・あんな中古のオンボロ車に乗って。
子どもたちが平気な顔でいつも通り騒ぐので、いらいらして怒鳴りつけたなーと思う。
子どもだし、運転できないから、安心しきって平気でいる。
横目で窓外をみれば、ほかの自動車も大雨と突風の中をノロノロ運転して、
なにもコワイのは自分だけじゃない、落ち着こう落ち着こうと思ったっけ。

帰り道は短く感じるものだ。
「道の駅」から「いこいの湯」まで、こんどはサッサともどった。

温泉場の広間で、一日、本を読みたおす。
私はローズマリ・サトクリフの「王のしるし」上下(岩波少年文庫)
健は天童荒太の「歓喜の仔」、昨日浜松の駅の本屋さんで買ったものだ。
静かな一日。温泉は雨がひどく降るせいか貸し切りみたい。
連休の最後の日が暮れてゆく。