2012年8月12日日曜日

「原子力規制委員会」の人事



最近、原子力規制委員会の委員長になろうとしている
田中俊一氏・67才に対する反対の声を数々読んだり聞いたりした。
国民の大量被爆を招いた「犯罪」を代表する人間の一人。
彼はいま、その件で、
刑事告発および告訴されている身である。
東京地検、福島地検、金沢地検が相次いでこの告発を8月1日に正式受理した。
田中俊一氏が恥ずべき「無責任者」の一人であることは、
いずれ法廷で明らかになるだろう。

テレビ朝日の画面の中で、
田中氏のさまざまな場面での「折り合いがだいじ」「ご理解を」発言のあと、
ある若い女性の言ったことが忘れられない。
「67才のおじいさんにこんなこと言われても」
と彼女は憤慨をかくし薄笑いしながらこう言った。
「私たち、これから子どもを育てようとしている母親とか、
若い人はもっと切実ですよね」

そうだなあ。
原子力を規制しようというなら、もっと若い世代がいい。
切実な立場にある、これから子どもを育てなきゃいけない若い人たちが、
政治権力をにぎったら、
どんなに希望が持てることだろうか。

かく市町村で、中学生や高校生の委員会をつくり、
原子力規制委員会がその意見を吸収することもふくめて、
新進気鋭の若手組織者を国家的委員会に投入するべきである。
若い母親の代表も入れるべきである。
切実で必死な人たちに、原子力規制委員会をまかせるべきだ。
悲劇的な未来を引き受けるのは彼らなのだから。

そこになんの危険があるだろう?
規制の方法を若い人たちが考えることに?
「規制」とは、あばれまわる魔物をもっと新しく作れということではない。
それをしたのは、
そうやって制御不可能とも思える原発の大事故を招いたのは、
歴代の自民・公明、民主党政権である。
だってまだ、あと11の原発をつくる計画だったというのでしょう!

「原子力基本法」で生活してこなかった清潔な人間を、
「原子力規制委員会」の長とし委員とせよ。

フィンランドが教育力で世界一になったとき、
教育改革を断行した文部大臣は30代であった。
もちろん議会の満場一致のあとおしがあってのことだ。
異論や反論はむしろあとになってから出てきた、と読んだ。
それについては討論した、と。

今の日本で原子力を規制するなんて、
そんなことは不可能だと、小出裕章先生は言う。
「原子力基本法」1956年ーがあるから。
これは原子力ドンドンの憲法で、
これが頭上にドンとあるかぎり、
いくら「規制委員会」なんていったって、
この法律に引きずられてダメ、どうせダメなんだとそうきいた。

日本国憲法はいくらでも無視するのに、
原子力のほうの憲法は、日本がこんな無残なことになっても強行。
憲法の精神にかえり、
「原子力基本法」をまず撤廃したい!!