2020年8月1日土曜日

いわゆる半日仕事

 
すこしばかりユメみたいな日だった。

真夜中に眼がさめる。ねむっても起きてしまう。
それで、午前中はあきらめて寝ていよう、と決めた。
今朝は気がついたら10時だった。
朝ごはんを食べて、コーヒーまで飲んだりして、本を手にとり、
それからギャッと気がついたんだけど、金曜日なんだからゴミの日だった。 
朝、8時までに出さなければ、ゴミは置いていかれる。
木曜日だと思ってたけど今日は金曜。金曜日は生ごみの日だ!
あきらめたけど、それでもゴミ置き場まで走っていってみたら、
うちの団地ゴミは、まだそのまんま!!
「なんて私って幸福なんだろう」
家にもどりながら口に出して言っちゃった。
「生ごみの始末」に「幸福」という単語はまるで合わない。
それでも、たぶん今日はいいことばっかりの日だと、ヘンでもそう思う。

きのうから私は「歩き続ける力」という本を読んでいる。
有名なスキーヤーで登山家の三浦雄一郎さんの本。
一回引退してそのあと、三浦さんは暴飲暴食、身長164センチ、体重90キロ。
65才の時に、お医者さんに捕まって、
「3年以内が危ない、なんとか手を打ちましょう」と言われてしまった、
という図書館の本だ。
この本を読んだら、急に元気が出てきて、私はただいまその影響直下にある。

三浦さんは86才で、南米最高峰の標高6961mのアコンカグアへ。
「父がモンブランで滑った(スキー)のは99歳」
それまでにはまだ9年もある、とあとがきに書いてある。
歩け、という本。無理はしなくてよいが歩け、歩けという。
この本のおかげでちょっと元気がでたから、
みっちゃんの「すいとんの日」の原稿を書いて、午後になって投函。

それから、寄付送金に銀行へ。三浦さんの本を手提げに入れて徒歩なのだ!
寄付はいいけど、銀行から出たら、肝心の税金の支払いを忘れている。
Uターンして長いことかかって入金。
それなのに、あきれたことにまだほかにも税金を払い忘れて帰った!
クリーニングに出した衣類を山ほどかかえて、帰りはバスに乗る。

バスを降りて階段を昇りかけたら、蝶々が二匹、花にからんで遊んでいた。
・・・あんまり可愛ので、石の階段に足をかけてしばらく見とれていた。
私は煙草を吸わないけれど、煙草があったらヘミングウェイになったつもりで、
おもしろそうな顔をし、それから単純なことばで風景にするのかしらなどと。
蝶々に見とれることなんて、そんなことはなかったと思うから、
やっぱり今日はよい日だったのである。

おかしなことがもうひとつ。
夕方、「必死すぎるネコ」というちいさな写真集を買った。
この「必死すぎるネコ」っておかしい。
ちょっとだれかにプレゼントしたら喜ばれるかも。
本屋の本棚からとってもうおかしくて笑い、
晩ご飯を食べてる息子に見せてまた笑っちゃって、 
「必死すぎるネコ」みたいなおかしな人に、
いやだけど、ちょっとなってみたいかなと思ったわけである。