2020年2月28日金曜日

ぐいち


私の一日は三度のご飯作りに支配されているなーと、つくづく考える。
料理が苦手だから、気分がよくない。

ところが太田 光の奥さんの本を読んだら、びっくりだ。
彼女は社長業が大好きで、主婦業も料理も専業にしたいぐらい好き。
私は、太田 光の何かを一度も見たことがないのに、図書館に行ったとき、
奥さんの本が棚にあったので、つい借りて読んだのである。
読むと、インタビューされたことを自分流にきちんと纏めるのがすごく上手だ。
2冊目を借りたぐらい読んで面白い。テキパキ。教訓的。明け透け。
しかもなにやら深謀遠慮も適度にほの見えて、これは当たり前か。
芸能プロダクションを見る間に大きくし、エステサロンも花屋も経営し、
顧問弁護士はあの橋下 徹。なかなかの眼力じゃないですか。
スマートで紳士で優しい人だと書いてある。
2冊目の本は、「爆笑問題」の太田・田中の、田中さんのイラストつきであるが、
彼女がどんなヒトか、まざまざとうかがえて、なるほどなーと感心する。
田中と
いうヒトも芸術なのかー。これだってすごいことだ。

ぐいち、という言葉がある。
サイコロ賭博から発生した言いかたらしいけれど、ちぐはぐとか、
たがいちがいになっているとか、そういうことを言う時、
関西系の人がつかう(と思う)。
別れた夫が文楽にいたので、私の語彙になったのだが、最近の私は、
存在そのものがまさにこの、ぐいち。
やりたくない気持ちが綱を左に引っ張り、やらねば!が右に私を引っ張る。
こういう老女は、ボケないという話なんだけど。

今日午後3時に急に立ち上がって、やりたくないやりたくないと思いながら
信じられないことに、私は庭の草取りを急に始めた。
やっと庭半分の枯れ草を70キロのビニール袋に詰めおわったら、
日が暮れて、料理開始がすこし遅れた。ビニール袋から枯葉が落ちて、
意外な時間に室内を掃除をしたからだった。

太田 光の本をよんでみようかな、と言ったら、
「母さんは、前に読もうとしてたよ」と息子に言われた。
「おぼえてないなー、それで私はどうしたの?」
「2・3ページよんだけど、耐えられないから辞めたって言ってた」