2020年4月8日水曜日

銭湯2大体験


きのう、調布は深大寺の「千代の湯」という銭湯に行きました。
びっくりしたことが二つ。

一つは背中いっぱい、もうなんか恐いシャツを着たみたいな、
腕も足もびっしり刺青のオネエサンがすらりと立っていたことです。
すみっこのサウナから水風呂へ。ザーッと水飛沫のすごい音がしたので見たら、
モデルみたいな威勢のいい美人がしぶきの中から出てきました。
女の人であれば刺青御免でいいのかなー。
あんな藤純子だとか高倉健みたいな、全身刺青クラシック。
あっけにとられるばっかりで、怖くないんですけど、広い天井の下が、
やっぱりシーンと、空気が固まったみたいになりました。
感想って・・・タトゥー、なんてもんじゃまるでないし。

もう一つは、ふたりのお婆ちゃんで、ご近所さん同士なのかなんなのか。
露天風呂にまず一人がじゃぶじゃぶ入ってきて。
コロナを警戒してひっそり入浴中の奥さんがいるというのに、
もうおかまい無し。「月がここなら見えるよ」と後から来たお婆ちゃんを誘い、
湯船をなんなく独占。
そうなるとコロナ警戒中の奥さんはじーっとお風呂につかって動けず、
誘われたおばあちゃんは、固い顔の奥さんのすぐ横まで進出し、
「ホント、ここならよく見えるわー」と、笑ってにっこり。
相手の顔が温かいお湯のすぐヨコにあるからスリル満点です。

誘ったほうのおばあちゃんは、私みたいに目がよく見えなくて、
月が 二つにも三つにも見えて、輪郭がはっきりしないと盛んに言う。
それなら人を誘うなよ、と言いたいところだけれど、
でもねー、私はこっちのお湯の中で、ちょっと本気で考えてしまいました。
このおばあちゃんは、コロナのこと、もしかしたら全然知らないな、と。
新聞読まない、ニュースは見ない、みんなが騒いでるから単語は知ってるさ。
でもまるっきり興味ない。だから痛くも痒くもない。ぜんぜん平気であーる!

こっちの方が生命力があるんじゃないのか。
まるっきり、びくびくしてないし、幸福そうだもん。