2021年1月11日月曜日

東中野ポレポレ坐へ

 
写真展に行って、
考えたこともない世界を見た。
最後の湯田マタギ。黒田勝雄写真展。
大橋ご夫妻と。

とてもたのしい午後だった。
どこに行ったかというと、JR東中野駅から徒歩3分。
ポレポレ坐ビルの7階、ありかHoLeだった。

広々としたしつらえの1階喫茶室で、生姜紅茶をご馳走になる。

いつだったか、1階のここで、炭鉱労働者に一生をささげた、
「せんぶりせんじがわらった」を書いた人の記録映画を観たと思う。
上野英信という、思いがけない炭鉱に関わる作家の特集イベントだった。
それも杖代さんのお誘いである。

実家の父の書斎の本棚に出版したてのこの本があって、
そのむかし、高校生だった私が読んだのだ。
炭鉱も、炭鉱労働者も、作家も、表舞台から消え去って久しい。

今日は、ポレポレの若いスタッフのセンスなのだろうか。
正面のスクリーンで西洋の文化映画?が音もなく淡い色どりで進行中。
なかなかステキである。

この鉄筋コンクリートのビル全体が、杖代さんの従兄弟の「せいちゃん」、
つまり本橋成一さんの所有だときいて、とてもびっくりした。
ポレポレには私も、私の友人たちも、名画を観によく通ったものだけれど、
まさか地下にある曲がりくねった階段下の映画館ポレポレだけじゃなく、
7階もあるこのビル全体が、本橋成一氏の、
写真家、映画監督、各種文化事業主催者の、ほかにもの仕事だなんて。