2021年1月22日金曜日

ロベール・デスノスの詩片


一体、永久不滅でないということが、人生から意味を奪ってしまうものだろうか?
決してそんなことはない!

見よ、奈落のふちに一本の草。歌に耳かたむけよ-----
それはお前の知っている歌。お前が家の敷居でうたった歌。
バラの花を見よ。お前はまだ生きている。お前は通行人のようにすぎ去っていく。
言葉は死に、ちぎれた本の断章も消えていく。声もなく収穫もなく、貯水池もなく。
復旧を待つなかれ。お前、流れ星はかすかにきらめき、戻ることはない。
ものみなと同じく、お前は落下し、消え去っていく。
物質はお前の中におのれを見出した。そしてすべてはすぎ去り、
こだまも「ぼくはお前を愛す」とくりかえすことをやめてしまった。